高校で数学の先生をしていらっしゃる読者さんから『数学ガール』の感想をいただきました。
許可を得て公開します。ありがとうございます。
読者さんから
結城浩様
はじめまして。
高校の数学教員をしております。
『数学ガール』を第1作から愛読し、生徒や同僚に薦めています。
授業でも参考にさせて頂くことが多く、本来はもっと早くご挨拶すべきだったと思いますが、
日々の業務を言い訳に延ばし延ばしにしてしまいました。
そのお詫びと感謝を込めて、メールを差し上げた次第です。
『数学ガール』シリーズは、説明の巧みさも非常に素晴らしいと思いますが、
負けず劣らず、高校生(&中学生)たちの取り組む姿勢が素晴らしいと思います。
数学は生徒たちからも(下手すると他教科の教員からも)敬遠されがちで、
興味を持ってくれる生徒も「わかれば面白い」という段階がほとんどで、
「わからないけど面白い」という自分みたいなマニアックな生徒は学年に2人いれば良い方です。
どうしても、数学的な内容に注目して「難しい」と思ってしまうのは仕方がありませんが、
難しいことをどう考えるか、が醍醐味のひとつだと思っている私としては
そんな入口で立ち止まらずに、もうちょっと中まで進んでほしいなぁ、と思っています。
もちろん、そんな生徒を非難するつもりはありません。
自分のスタンスとしては、むしろ、ちょっと楽しいから来てごらん、とおいでおいでしているイメージです。
『数学ガール』は、そのスタンスを、私よりわかりやすい形で生徒に提示してくださっていると感じました。
生徒に薦めるとき、「物語を追うだけでもいい」と伝えると、みんなちょっとほっとするのが面白いです。
Twitterを拝見すると、現在も執筆をされているようですね。新刊アナウンスを楽しみにしております。
時節柄、くれぐれもご自愛くださいませ。
結城から
ていねいなお便り、ありがとうございます。
現役の数学の先生からのメールはほんとうに著者として大きな励みになります。
現代の日本において、
生徒さんに向かって実際に数学を教えるというお仕事は、
非常に重要な意味を持っているとつねづね思います。
心からエールをお送りします。
生徒さんへもぜひよろしくお伝えください!(^_^)
できれば今月中に、新刊アナウンスしたいのですが…もう少しお待ちください。
(^_^;